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抗菌薬の考え方、使い方〈ver.2〉
岩田 健太郎 ![]() 定価: ¥4,200 販売価格: ¥4,200 人気ランキング: 1549位 おすすめ度: ![]() 発売日: 2006/12/01 発売元: 中外医学社 発送可能時期: 通常3~5週間以内に発送 ![]() おもろしく気軽に読める本だが、なかなか有益な知識も与えてくれる。少しまとまりが悪い感じがするが。筆者の次のような指摘は特に有益である。 1 ユナシンS(ampicillin)のようなペニシリン系は半減期が短いため4〜6時間おきに投与すべきである。 2 クラビット(levofloxacin)のようなキノロン系は濃度依存性で効果を示すために1日1回投与すべきである。 3 セフェム系はよく世代で分類されるが、これは誤解のもとになる。モダシン(ceftazidime)とロセフィン(ceftriaxone)はともに第三世代である。モダシンはグラム陰性桿菌、緑膿菌に効果があるが、黄色ブドウ球菌や肺炎球菌のようなグラム陽性球菌には効かない。ロセフィンはグラム陰性桿菌には効果があるが、緑膿菌には効かない。肺炎球菌にはよく効き、市中肺炎の第一選択になっている。モダシンをロセフィンと同じように思い、市中肺炎に使うことはできない。 4 偽膜性大腸炎の治療はフラジール(metronidazole)かバンコマイシン(vancomycin)の経口投与である。経口投与できない時、フラジールは腸管にも行きわたるから点滴投与できるが、バンコマイシンは点滴では腸管に入らないため点滴投与できない。ところが日本にはフラジールの点滴薬がない。 5 カルバペネム系(チエナムなど)は非常に広い細菌に効果があるが、決して強い抗菌薬でない。 ![]() やや厚くて、取っ付きづらいですが、内容はとてもよいと思います。 この本を読むと、ペニシリン、とくに、非合成型・天然ペニシリンを見直すし、理解が深まると思います。 皆さん、ペニシリンG一単位の「量」なんか知らない方が多いのでは。 私もその一人です。 私はペニシリンGを点滴で使ったことさえありませんでした。 ペニシリンVの国内発売の声があがってくるかもしれませんね。 リファンピシン、メトロニダゾールの保険改訂の意見も出てくるととてもいいとおもいます。 ![]() 抗菌薬の正しい知識が身につく本として、勧められるがままに買った前版。 読みやすく、分かりやすく、まさしく目から鱗でした。 今回改訂され、約140ページ増。 表紙も黒一色に(ちょっと味気ない?)。きちんと補筆されていて、分かりやすさ・読みやすさも増しました (ESBLに実は効くなど、セファマイシンの立場も良くなっています)。 更に「日本における抗菌薬使用の問題点」と題して、日本のおかしな点を解説していて、必読です。 抗菌薬の一覧表も付加し、代表的な商品名と亀田総合病院の推奨投与量などが記載されています。 そして、ダプトマイシン・チゲサイクリン・リファキシミンが新しいタイプの抗菌薬に追加。 宮入先生の「小児抗菌薬の使い方」の章も、素晴らしくまとまっています。 前版を読んだ方にも、まだ読まれていない方にもお勧めできます。 PR |
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